カードローンとキャッシングの違い、どちらを利用した方がいいの?

お金を借りよう思うと、いろいろな悩みや分からないことが出てきますよね。

インターネット上では「お金を借りるならカードローン!」とか「クレジットカードを活用しよう」などの言葉が飛び交っています。

その情報の中で「キャッシング」という表現が多くありますが、その言葉自体がどんな意味を持つのかが分からず、「良く分からないなぁ」となるケースもあるようですね。

時が経つとともに、言葉も変化していきます。

言葉そのものが変わるものもあれば、意味や表現が時代に合った内容に変わるものもあるようです。

「キャッシング」という言葉も、その一つといえるでしょう。

そこで、カードローンとキャッシングの違いがわからないカードローンとクレジットカードキャッシングのどちらがいいのか知りたい、と思っている人のために情報をお伝えします。

カードローンとキャッシングの言葉の違いについて

まずは今回の疑問のひとつ、キャッシングの意味から説明していきます。

デジタル辞書では「金融機関が個人に対して行う、現金自動支払機による小口金融」との説明がありました。

言葉だけにスポットを当てると、お金を貸す(借りる)全般をキャッシングと意味づけているようですね。

しかし、いろんなインターネット情報を見ていくと、 クレジットカードで借りる場合を「キャッシング」と呼んでいるものが多くあります。

なかでもJCBは、カードローンとキャッシングの違いについて以下のように線引きしていました。

※JCBホームページより内容を抜粋
JCBでは、ローン専用カードを利用するサービスを「カードローン」、クレジットカードでローンを利用するサービスを「キャッシング」と定義しています。

また、イオン銀行では

最近では金融機関・消費者金融・信販会社で借りる場合を「カードローン」、クレジットカードで借りる場合は「キャッシング」と呼ぶことが多い

と表現。

つまり、現状ではお金を借りる先によってカードローンとかキャッシングの言葉を使い分けているようです。

整理すると・・・

  • カードローンとは、金融機関・消費者金融・信販会社から専用カードでお金を借りること
  • キャッシングとは、クレジットカードでお金を借りること

になりました。

しばらくはこの意味合いで理解していて大丈夫でしょう。

カードローンとクレジットの概要を理解する

キャッシングの意味が整理できたところで、次の疑問「お金を借りるならカードローンとクレジットカードキャッシング、どちらがいいの?」との疑問に移りましょう。

どちらを利用するのがいいかを結論づけるには、まずはそれぞれがどんな商品かを知っておかないといけませんので、カードローンとクレジットカードの概要から見ていきますね。

カードローンの概要

カードローンは、銀行や消費者金融、信販会社などの貸金業者が個人向け融資として展開しているローンのことで、無担保・保証人不要で利用できます。

また、借りたお金は何にでも使うことができて、さらに決まった範囲内であれば、いつでもお金を借りたり返済したり、と自由に出し入れすることも可能です。

申込みの後の審査に通過すれば専用カードや銀行振込みなどでお金を借りることができます。

申込み条件 多くが年齢20歳以上、ご本人に安定した収入のある方としているところがほとんど
契約額 指定の契約額(極度額)の範囲内で、ローン会社が決定した金額
借入利率 各社によって異なるが、銀行であれば平均14%台、消費者金融などの貸金業者であれば18%台が多い
返済期日 各社によって異なるが、返済日は決められていることがほとんど
資金使途 資金使途は原則、自由
ただし、生計費に限るところが多い
担保・保証人 不要

クレジットカードの概要

クレジットカードは、買い物の支払いを後払いにできるもので、最近ではネット通販や電気などの公共料金、税金の支払いなど幅広く利用されています。
※成人のほとんどの人が一人1枚は持っているといわれるくらいの普及率

クレジットカードによっては国内だけでなく海外でも利用できますし、後払いの仕組みに加え、現金を借りることもできるようになりました。

利用するにはあらかじめ審査を受ける必要があり、審査通過となればクレジットカードを手にすることができます。

利用できる金額の限度枠(総枠という)も設定されているので、その範囲内で利用となります。
※総枠の具体的内容は後ほど解説します。

年会費 基本的には必要
お申し込み対象 18歳以上で、本人または配偶者に安定継続収入のある人
契約額 利用総枠が各社によって決めらる
融資率(借入利率) 各社または商品によって異なる
返済期日 各社によって異なるが、返済日は決められていることがほとんど
資金使途 事業費以外自由

カードローンの特徴とクレジットカードキャッシングの特徴の比較

それぞれ商品としてのの概要は理解していただけましたでしょうか。

では次はカードローンでの借入れとクレジットカードキャッシングの特徴をメリット・デメリットを含めてみていきます。

カードローンの特徴<メリット・デメリット>

カードローン全体の特徴としては次の通りです。

概要説明と重複するものも含め、まとめました。

  • 無担保・保証人要らずでもOK
  • 利用限度額内での利用であれば、いつでも借りたり返したりできる
  • 事業費以外であれば借りたお金はどんなことにも使える
  • 多くは本人確認書類の提出のみ(場合によっては収入証明書類も必要)
  • ほとんどがインターネット申込みで、一部では専用カードなしでもお金が借りられる

ちなみにカードローンには銀行が扱っているものもあれば、消費者金融などの貸金業者が提供しているものあり、それぞれにも特徴があるので説明します。

銀行カードローンの特徴

銀行カードローンの特徴は次の通りです。

  • 全体的に低金利でお金が借りられる
  • 審査は厳しい傾向(ここ近年は特に)
  • 融資は最短で翌営業日以降
  • ATMは手数料無料のところが多い
  • 銀行という安心が得られる

メリットとしては、金利が低めに設定されているので、長期での借入れや頻繁な利用には向いています。

また、銀行というステータスで安心も得られるでしょう。

デメリットとしては、即日融資をしていないので急ぎの借入れには不向きです。

また審査も厳しくなる傾向が強いので、過去に滞納履歴があったり、現在多額の借金がある人などは審査通過が厳しいでしょう。

さらに都市銀行では利用するための条件として、原則本人に収入のある人が対象のため、残念ながら専業主婦は利用できません。
※一部の地方銀行では専業主婦も融資対象にしているところはあります。

消費者金融カードローンの特徴

消費者金融カードローンの特徴は次の通りです。

  • 全体的に金利が高め
  • 即日融資を受けやすい(審査スピードが速い)
  • サービスが充実している(無利息サービスやスマホATM取引など)
  • 総量規制の対象である
  • 提携ATMは手数料有料 自社ATMは無料
  • 大手消費者金融は銀行グループのところがほとんど

メリットとしては、「使いやすい」という点です。

即日でお金が借りられる、一定期間無利息で利用できる、カードレスで利用できるなど、サービスが豊富。

最近ではアプリも登場し、とても簡単に手続きできるようにもなっています。

デメリットとしては、金利が高めであることと、総量規制の対象であること、そしてコンビニなどの提携ATM利用の際は手数料がかかるのもデメリットになりますね。

総量規制とは、貸金業法に定められた法律のひとつで、利用者の年収3分の1以上の融資を禁止したものです。

どれだけ優良利用者であっても、自分の年収が低ければ高額の借入れは出来ません。

金利は高く設定されていますので、長期の借入には不向きです。

ただ、短期的な利用であれば無利息サービスなどの利用で必要以上の出費をおさえることができるでしょう。

クレジットカードキャッシングの特徴<メリット・デメリット>

クレジットカードキャッシングの特徴としては、次の通りです。

  • クレジット機能に加え現金の借入れができる
  • キャッシングの際、あらためての審査は不要
    ※クレジットカード申込時にキャッシング枠を付けた審査を受けている場合のみです。追加でキャッシング機能を付ける場合は、キャッシング用の審査があります。
  • キャッシングの利用上限枠が設定されている
  • キャッシングは提携ATMのみでの利用となる
  • 提携ATMは手数料有料

メリットとしてはクレジット機能に加え、現金での借入もできることですね。

クレジット申込の際に審査を受けているため、お金を借りるうえであらためての審査はありませんし、必要な時に好きな使い方ができるのは利便性が高いといえます。

さらに海外旅行でも現地のATMでお金を引き出せることもメリットと言えるでしょう。

デメリットとしてはキャッシングの金利が、ショッピング利用時よりも高めに設定されていること、またキャッシング枠を利用することでショッピング枠に影響が出る点です。

ここで少しショッピング枠とキャッシング枠について少し説明しておきます。

クレジット枠とキャッシング枠の関係性

概要説明のところでも少しお伝えしましたが、クレジットカードには利用できる「限度枠(総枠)」が決められていて、その範囲内で利用するシステムになっています。

そしてその総枠の中に、ショッピング枠とキャッシング枠が設定されているんです。
※ショッピング枠とは後払いで買い物ができる金額枠、キャッシング枠は現金を借りる金額枠のこと

ただし、ショッピング枠+キャッシング枠=クレジットの総枠(限度額)ではなく、キャッシング枠はショッピング枠内で○円までは使っても可能、という設定になっています。

といっても、イマイチ分かりづらい・・という声が聞こえてきそうなので、具体例で説明しましょう。

例えば

総枠:50万円 ショッピング枠:50万円 キャッシング枠:20万円
と設定されていたとします。

この場合は、50万円のうち20万円まではキャッシングで利用できます。

ただし、20万円を現金で借入れすると、ショッピング枠は30万円までしか使えなくなり、買い物に影響が出る仕組みになっているんです。

クレジットカードキャッシングをする場合は、この点をしっかりと理解したうえで利用する必要があります。

カードローンとクレジットカードキャッシングのどちらを利用した方がいい?

さて、それぞれの特徴やメリット・デメリットを見てきましたので、どちらが使いやすいのか、の結論に移りましょう。

答えは、 「両方用意しておくのがベストである」です。

人にはそれぞれ生活スタイルがあって、利用したいサービスや機能も異なります。

自分が今どんな状況で、どんなことに使いたいのか、その状況に応じて選択利用することが大切です。

もし、いろんなケースに対応したいのなら両方用意した方がいいでしょう。

でもうまく使いこなす自信がなければ、まずは自分のお金の使い方をチェックし、それに対応できる方を選択してください。

例えば、スグに少しだけお金を借りたい・・そんな時クレジットカードを持っていれば、即座に対応可能でしょう。

しかし、それなりの金額を借りたいとなれば、カードローンを利用した方が便利な時もあります。

海外に出かけることが多い人はクレジットカードを持っていればキャッシングもラクですし、低金利でお金を借りたいと思えば銀行カードローンがベターです。

どちらを利用するにしても、自分のお金の使い方とカードローンとクレジットカードキャッシングのメリットをしっかり照合させて選ぶようにしてください。


カードローンとクレジットカードのキャッシング、お金を借りるにはどちらも魅力的なツールです。

自分に合ったものをしっかりと選択すれば、とても力強いパートナーとなるでしょう。

しかしインターネットを使ったキャッシュレス化の波はどんどん大きくなってきており、カードローンやクレジットカードキャッシングも変貌していく気配があります。

時代の流れによって、言葉だけでなくお金の借り方そのものも変わりつつありますので、今後もしっかりと情報を集める必要はあるということを認識しておきましょう。

その上で、自分が納得できるサービスや機能をチョイスして、安全かつしっかりとお金を借りるようにしていきましょう。

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2017年4月24日

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