株式投資は危険って本当?株のリスクと安全に運用するコツ

「素人が株式投資をすることは危険」だと考えていませんか?
実際に、何も知らない状態で安易に株式投資を始めてしまうと、借金を背負うことになりかねません。
しかし、株式投資についてしっかり基礎を学べば、借金を背負うことなくお金を増やすことは可能です。
そこで、ここでは株式投資の基礎について、くわしく説明します。

株式投資とは?初心者のための超入門マニュアル

まずは、株式投資の全体像と、株式投資を始めるまでの大まかな手続き方法について説明しますね。

株式投資とは、企業が資金調達のために発行している証券(株式)を売買し、利益を上げる投資方法です。
具体的には、株式の値段(株価)が上がりそうな銘柄を探して購入し、株価が買ったときの値段よりも上昇したら、その株式を売却し差額分の利益を得ます。

また、株式投資には売却益以外にも、「配当金」と「株主優待」という利益を得るシステムがあります。

「配当金」は株主に還元される企業の利益

「配当金」とは、企業が利益を出したとき、その一部を株主に還元するべく支払うお金のことで、通常「1株あたり○○円」という形で支払われます。
もちろん、支払った株価に対して、戻ってくる配当金が多ければ多いほどうれしいですよね。

このように、支払う株価に対する配当金の割合のことを「配当利回り」といい、以下の式で求めることができます。

配当利回り(%)=1株あたり配当金 ÷ 株価 × 100

たとえば、株価300円で1株あたりの配当金が6円の株式Aと、株価1,000円で1株あたりの配当金が50円の株式Bを比較してみましょう。

株式A:6円÷300円×100=2%
株式B:10円÷1,000円×100=1%

この株式AとBのように、株価も配当金も異なる場合でも、配当利回りをチェックすれば、株式Aの方が配当金が多くオトクだとわかるんです。

また、「企業が得た利益のうちどれくらいを株主に還元したか」つまり、「企業の気前のよさ」を表す数値を「配当性向(はいとうせいこう)」といいます。

配当性向(%)=配当金総額 ÷ 税引後の当期純利益 × 100

株式投資をするときには、株価のほかにもこうした「配当利回り」や「配当性向」もチェックして、よりオトクな株式を買うのがオススメです。

「株主優待」は感謝の気持ちを表すプレゼント

株主優待とは、出資してくれた株主への感謝の気持ちを表すプレゼントのことで、企業の特性を生かしたものが配られます。
たとえば、自社で利用できる割引券や無料券、自社製品などが株主に贈られるんです。

そのため、株主優待の割引券を目当てにして、いつも利用する飲食店の株式を買って、オトクに外食を楽しむのも株式投資のひとつの方法ですよね。


ここまで、株式投資の全体像についてお話ししましたが、株式投資でお金を得る仕組みは理解できましたか?
つづいては、実際に株式投資を始めたい場合、大まかにどんな手続きが必要なのかについてカンタンに説明しますね。

株式投資を始めるときの手続きの流れ

株式投資を始めるための手順はとてもカンタンです。
以下、順を追って説明しますね。

1.証券会社で口座開設を行い、口座にお金を振り込む

株式を購入する前には、かならず証券会社で「口座開設」をしましょう。
口座開設には数日時間がかかりますが、証券会社に口座を開設し、その口座に資金を振り込まないと株式投資を開始できません。
また、証券会社は多数あるので、各社公式ホームページを参考に、自分が使いやすいシステムを導入している会社を選びましょう。

2.購入する株式の会社(銘柄)と注文株数を選ぶ

証券会社で口座を開設し、資金を振り込めば、あとは自分が気になる株式を指定して購入するだけです。
株式の購入にあたっては、先ほどの「配当利回り」「株主優待」で選んでも、「身近な会社」で選んでもかまいません。
ただし購入前には、その企業のIR情報などを熟読したり、各種マーケット情報を参考にして、購入銘柄を選びましょう。

また、購入する株数も決める必要があります。
銘柄によって「100株単位」「1,000株単位」などと株数の取引単位(「単元株」といいます)が決まっています。
予算オーバーになっていないか、株価と注文株数を掛け合わせて購入価格を計算しましょう。

3.株式の注文を行う

購入銘柄が選べたら、その株式を注文します。
株式を注文するときには、注文方法も選ぶ必要があります。

一般的に注文方法は2つあり、ひとつは「指値(さしね)注文」で「A社の株式を1株あたり1,000円で100株買う」と売買価格を指定する方法です。

一方、「A社の株式を1株あたりいくらでもいいから100株買う」という方法を「成行(なりゆき)注文」といい、指値注文よりも優先されます。
ただし、思っていたよりも高く買ってしまったり、安く売ってしまったりするなどのリスクがあるので、注意が必要な方法でもあるんです。

さて、ここまでの方法で株式を購入し所有すれば、あなたはもう立派な「株主」です。

4.株価の値動きを見てタイミングがいいときに株式を売却する

株式は、注文金額と売却金額の差額分が利益となるので、売却した時点で利益を得ることができます。
そのため、株式を保有したら、あとは日々の株価の値動きをチェックしていき、売却に適したタイミングを待ちましょう。

具体的には、投資した企業が成長し順調に利益を上げてくれれば、あなたの保有する株価が上昇していきます。
買った時よりも株価が上がれば売却してもよく、「まだまだ上がる」と思えば所有し続けてもいいですが、待ちすぎると値下がりのリスクがあります。


さて、そんな株式投資をするにあたって、もっとも気になるのは「本当に儲かるか?」ですよね。
じつは、株式投資のプロでも常に儲けているわけではありません。
株式投資は資金を増やすことができるものでもありますが、逆に大きな損失を出してしまう可能性も秘めているんです。

では「株式投資はギャンブルなのか?」と聞かれれば、そんなことはありません。
株式投資が危険なギャンブルだと勘違いされてしまうのは、投資をする人がリスクを十分に理解していないからなんです。

株式投資が危険なのはリスクを理解していないから

「株式投資は危険」「お金を失う」などと言われがちですが、危険なのは株式投資自体ではなく、リスクを理解していないことです。

そんな株式投資のリスクは、「値下がりリスク」「流動性リスク」「倒産リスク」と大きく3つに分けられます。

【株式投資のリスク】
1.値下がりリスク

「値下がりリスク」とは、株価が下がるリスクのことです。
じつは、株価とは秒単位で上がったり下がったりする時価なので、購入する瞬間の値段で株価は決まります。
そのため、購入してからたった数分で買値よりもガクンと下がってしまうこともあるんです。

そして、今回紹介する3つのリスクの中でも、もっとも気をつけなくてはならないのがこの「値下がりリスク」です。
たった1日にして1文無しになってしまう可能性があるにもかかわらず、株式投資においてつきもので、いつでも起こり得るからです。

たとえば、「国際情勢の悪化にともない日本が狙われている」というニュースが放送されれば、日本企業の株価はいっきに下がります。
さらに、日本だけでなく、世界情勢のニュースが出ただけでも、株価は動きが激しくなると言っていいでしょう。
その企業がニュースとまったく関係ないとしても、ほかの企業の株価が下がれば「連安」といって、つられて下がってしまうんです。

【株式投資のリスク】
2.流動性リスク

「流動性リスク」とは、購入した株を売却するまでのリスクのことです。

たとえば、320円で1000株購入した株式の、現在価格が310円になっているとしましょう。
すでにこの時点で、10,000円(=10円×1000株)の損失が出ているため、スグに売ってしまいたいですよね。
しかし、株式は買い手がいなければ売却できないため、スグに売れない可能性もあるんです。
そうこうしているうちに株価はさらに下がり続け、300円でようやく売れた場合、損失は20,000円(=20円×1000株)まで膨れ上がってしまうわけです。

【株式投資のリスク】
3.倒産リスク

倒産リスクとは、倒産したときに株式の価値がゼロになってしまうことです。

株式市場に上場している企業は、どんな企業であっても「業績が安定している」とは言い切れませんよね。
企業の内部事情は、企業の上層部の人間しか知りえないことだからです。
そのため、「あの企業は日本でも有名な一流企業だから大丈夫!」という保証はないんです。

もし、株を購入している企業が倒産してしまったら、株式は何の価値もなくなってしまいます。
倒産する直前までは高額な株式だったとしても、倒産直後から株式の価値はゼロになってしまうんです。


では、ここまでお話ししてきた3つのリスクを避けることはできないのでしょうか?
じつは、株式投資におけるリスクは計算でき、なるべくリスクを避けて株式投資を行うことは可能です。
というわけで、続いては株式投資のリスクの計算方法について紹介します。

株式投資のリスクを計算し、まずはリスクの小さい株式に投資してみよう

株式投資で得られる収益効果を計るための指標のひとつに、「収益率(しゅうえきりつ」があります。
これは、投資した金額に対して、どれくらいの収益が得られたのかを表すものです。

収益率(%) = 総合収益額 ÷ 投資額 × 100

この収益率には景気の影響などでブレがあり、この「収益率のブレ」のことを「リスク」といい、ブレが大きい株はリスクが高いと判断できるんです。
そして、このブレ自体は「標準偏差(σ)」とも呼ばれ、以下のように求められます。

リスク(標準偏差):σ=√σ2
σ2=(ある条件での収益率-期待収益率)2 × その確率

ただ、計算は自分でやろうとするとムズカシイので、証券会社が提供している無料ツールを利用するのがカンタンでオススメです。
たとえば、「マネックス証券」では「Monex Vision β」という無料ツールを提供しており、リスク計算はもちろん投資のアドバイスを行ってくれます。
(※「Monex Vision β」の利用にはマネックス証券に口座を持っている必要があります)

株式投資を安全に運用するための方法

そもそも、株式投資を安全に運用するための”絶対的な方法”は存在しません。
ただし、以下の点に留意して株式投資を行うことで、リスクを最小限に抑えることは可能です。

  1. 投資前にはリスク計算を行い、リスクの小さい株式に投資する
  2. 「分散投資」を行う
  3. チャートのトレンドを確認する

それぞれについて、カンタンに説明しますね。

【株式投資の安全運用方法】
1.投資前にはリスク計算を行い、リスクの小さい株式に投資する

基本的には、どの株式を購入するのかを決める「銘柄選び」をじっくりと行うことが一番重要でしょう。
先ほど紹介したリスク計算を行うことはもちろん、一定の自己ルールを定めて株式投資をするのがオススメです。
たとえば、「今後業績が向上しそうな銘柄を選ぶ」「どんなに良い銘柄でも不安材料が少しでもあれば選ばない」などのルールを決めていくのがオススメです。

【株式投資の安全運用方法】
2.「分散投資」を行う

さきほどリスクのところでお話ししたように、世界情勢の悪化や自然災害などより、株価が全体的に値を下げることはもちろんあります。
ただし、各企業の業績の変動、業務上の重大な事故、不祥事、倒産危機などにより、各企業の株価が個別に下落するリスクのほうが起こりやすいです。
もちろん、ある企業の株価下落は同業種や、関係性のある業種の株価にも多少なりとも影響を及ぼしますが、基本的に大きく下落するのは当該企業のみです。
こうしたリスクのことを、「個別銘柄リスク」といいます。

個別銘柄リスクを軽減するために、多くの投資家が行っているのが「分散投資」です。
複数の銘柄に資金を分散させることで、リスクを軽減することができます。

1銘柄に集中して投資してしまうと、その企業の株価が暴落したときに、大きな損失になってしまう可能性が高いからです。

仮に、1銘柄のみに集中して投資していた場合、その企業が倒産してしまったらどうでしょうか?
倒産危機が報じられた時にスグに売れればまだいいですが、流動性リスクなどによってスグには売れなかった場合はすべての資産を失う可能性もあります。
5銘柄、10銘柄に資金を分散して投資することで、その中の1銘柄が倒産したとしても資金の一部を失うまたは小さな損失で済むんですね。
このように、分散投資は株式投資を安全に運用するための方法のひとつです。

【株式投資の安全運用方法】
3.チャートのトレンドを確認する

株式投資の際にしっかり覚えなくてはならないのが、上記のような「チャート」という折れ線グラフです。
どんなに業績が良く、将来性のある銘柄であっても、チャートのトレンドに逆らうことはできません。
チャートには「上昇トレンド」と「下降トレンド」があります。
上昇トレンドの時に株を保有し、下降トレンドになった時に売却するルールを守りながら投資を行いましょう。
最近では、初心者でも分かりやすいチャートシステムをもつ証券会社が増えているので、ぜひチャートを活用してくださいね。


「株式投資なんてはじめてだから不安!」という人は、まず取引になれるまで少ない資金で練習を繰り返すのがオススメです。
ある程度自信がついたところで資金を増やしていき、本格的に株式投資を始めましょう。

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